本学会は、温泉地に関する人文・社会・自然の総合的な研究の場であるとともに、各温泉地の諸問題の解決に寄与することを目的として、平成15年(2003年)5月11日、群馬県草津温泉での創立総会において設立されました。
本学会の事業は、温泉地における年2回の研究発表大会・研究会(現地視察会を踏まえたシンポジウムを行う)と温泉観光士養成講座など不定期の温泉地での講演会・セミナーを行い、温泉地からの要請があれば、会員専門家による委託研究も受けます。
 また、年2回、学術研究誌「温泉地域研究」を発行し、論文、研究ノート等を掲載し各温泉地の情報や意見交換の場も提供します。
 会員は一般会員、学生会員、賛助会員からなり、温泉地研究と温泉地の問題解決に対して熱意を持つ方なら、どなたでも会員になれます。

 第1回研究発表大会(創立大会)は2003年5月に群馬県草津温泉で開かれ、引き続いて第2回大会は2003年11月に宮城県東鳴子温泉など、春期と秋期の年2回、全国各地で開催され、今回は第36回大会として、2022年6月に大分県別府温泉郷で行われました。2019年11月には、初めての試みとして長野県浅間温泉にて第1回秋季研究会が開催されました。どの大会も大学の研究者、行政関係者、旅館経営者、温泉評論家、出版関係者、それに多くの住民が参加し、盛況でした。
 学術研究誌「温泉地域研究」の創刊号は2003年9月に発行され、以下、毎年3月と9月に定期的に第38号(2022年3月)まで発行され、論文112編、研究ノート55編の他、基調講演抄録、資料、シンポジウム概要、温泉裁判例研究(新設)、書評、温泉地情報などが掲載されました。 さらに、創立5周年を記念して2008年5月18日に冊子「日本温泉地域資産」(A4版、80頁、頒価1,000円)が発行されました。また、2019年3月には増補改訂版「新版・日本温泉地域資産」(A4版、96頁、頒価1,000円)が刊行されました。温泉地の研究や温泉地活性化などに関心のある多くの方々が会員になられ、大会に参加されることを期待しています。